『News Diet(ニュースダイエット)』という本
最近図書館で借りては返し、借りては返しを繰り返している本があります。
ロルフ・ドベリの『News Diet』という本です。
「時間が経ったら余程大きなことじゃない限り覚えてないんだから、ニュースを見る時間を減らして自分の人生に集中しようぜ。」
という一文で済んでしまうような(暴論)内容の本であるっちゃあるのですが、なぜか何度も借りてしまいます。もう買ってしまえよという話ではあるんですけども。(結局買った)
この本にある通りニュースを見る時間を減らそうと考えてはいるんですが、なぜだか最近ニュースを見ずにはいられないというか、近年稀にみるレベルで大きなニュースを目の当たりにしているように思います。(トランプとかトランプとかトランプとか)
毎日毎日関税、イスラエルやウクライナの話。国内でも米の価格、政局や裏金云々、相次ぐ値上げや増税、芸能人のスキャンダルなど枚挙に暇がありません。
毎日こういったニュースを拾っていくと気分の浮き沈みが大きくなり、何もしていないのに何故かいつも疲れている状態になっています。
こんな状態を何とかしたいなぁと思っていたら、先ほど挙げた『News Diet』という本に出会いました。
1ヶ月前の大きなニュースって覚えてます?
その本を読んでいてハッとしたことは、先月や一年前のニュースで覚えている内容はあるのか?というものでした。確かに1週間前に何のニュースがあったかすらもあまりよく覚えていないものなんじゃないでしょうか?(1週間前の晩ごはんすらうろ覚えだったりします)
わたくし自身決して社会に対して無関心なわけでは無いとは思うのですが、そんなわたくしでも1週間前のニュース、1ヶ月前のニュースすら覚えていないものが多いのです。
1ヶ月前のニュースって覚えてますか?1ヶ月前にXで騒がれたことを覚えてますか?
と考えてみると毎日ニュースサイトやXなどでニュースを追い続ける必要はあまり無いのではないのかなと思います。
毎日のニュースを追うよりも、専門家が書いたような本をじっくり読むことのほうが時間的にも有意義なものになるのではないでしょうか。
ドゥームスクローリングについて
ネガティブなニュースや情報を延々と見続ける行為のことをドゥームスクローリングというのですが、これが社会全体で常態化して、ほとんどの人がネガティブになった場合、社会に与える影響はどういったものになっていくのでしょうか。
chatGPTに聞いてみました。
1. 精神・心理面への影響
・不安や恐怖の蔓延:個人がネガティブ情報にさらされ続けると、世界全体が危険だと感じやすくなります。
・ストレスと抑うつの増加:集団レベルでメンタルヘルスの問題が増え、社会的コストが増大します。
2. 行動面への影響
・消極的行動の増加:新しいことに挑戦する意欲が下がり、投資や起業、社会活動などが減少します。
・リスク回避志向:安全策ばかり選ぶ傾向が強くなり、経済活動やイノベーションが停滞します。
・集団的パニックや偏見:恐怖に基づいた判断が広がり、差別や分断が強まる可能性があります。
3. 経済・政治への影響
・消費の低迷:未来に希望を持たないと、消費や投資を控える傾向があります。
・政策への過剰反応:ネガティブ情報が政治に影響しやすく、短期的・感情的な政策決定が増えます。
・メディアの偏向加速:ネガティブが注目されると、メディアもさらに恐怖や不安を煽る傾向になります(悪循環)。
4. 社会構造の変化
・社会的不信の拡大:人々がお互いを信用せず、協力やコミュニティ形成が難しくなります。
・革新や創造性の停滞:前向きなチャレンジや冒険が減り、技術や文化の進化が鈍ります。
・「悲観的ループ」化:ネガティブな心理が自己増殖し、社会全体が閉塞感に覆われます。
なるほど。
思うに、「さすがにそうはならんやろ」と思っていたことが実現してしまう、ということにドゥームスクローリングは直結していると言えるのではないでしょうか。
「赤いものを意識しないでください」と言われると余計に意識してしまうように、
多くの人にとって害悪な法案があったとして、SNSで否定的な意見が拡散されたとしても人間の意識的には肯定してしまっていることになっているのかもしれません。
某国のSNS工作が話題になったりしましたが、SNSを運用する会社だったり、SNSの工作員がそういった人間の意識に付け込んで誘導することに非常に長けているのだとすれば気をつける必要があります。
思考は現実化してしまうのでしょう。
今のアメリカの状態を考えるとそう思わずにはいられません。
じゃあこれからどうするのか
まずSNSなどでニュースを拾うときの前提として、匿名のコメントは全て無視することが大事なのではないかなと思います。
匿名の政治インフルエンサーが政党の世論操作を任された会社だった、なんていう話もありました。
匿名でない有名人、その人がどんなに信頼できる人であっても、その人が発した言葉について少なくとも1回は「それ、ホンマか?」と常に疑うようにしようかと思います。自分にとって気分が良い意見であっても、絶対に疑う姿勢を失ってはいけないなと。
その有名人にぶら下がっている賛否どちらのコメントも拾わないようにしたいものです。難しいですけど。
そもそもの話としてSNSでニュースを拾うのをやめて様々な本を読む方向へ、わたくしは進んでいきたいです。
あとはNetflixで史実に基づくドラマとかを観るのもなかなか良いですよ。
紹介した本はこちら
個人的にSNS時代の教科書にしたい本